IT業界は人手不足を解消できるか

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IT業界の人手不足の現状と解消法

ITの発達は、一人一台が当たり前となった携帯電話(スマートフォン)やPCによって全世界へ瞬時の通信を可能にしました。

ITの発達は人間がこれまでに思い描いてきた世界への認識を一新させることになりました。例えば現段階で携帯電話を持っていても電話をするくらいでしか使っていないお年寄りと、PCやタブレット、スマートフォンを使いこなし、仮想空間での世界とのつながりが当たり前になっている10代や20代では、世界に対する認識が明らかに異なります。

ITの発達によって人類が享受した利便性は挙げればキリがありません。もちろん利便性ばかりにとどまらず、ITは、流通業や製造業でも驚くべき効率化と生産性の向上と技術革新をもたらしました。

多くの作業工程が自動化され、今では人気のない工場さえ存在しています。中には、人間の職人技とも思える技術を忠実に再現している機械もあります。

ここ数年のモバイル端末の発達は、時間や場所に捉われないビジネスの遂行を可能にし、遠からずオフィスワークの概念を大きく変えることになることでしょう。そして、更に2016年にはIoT(モノのインターネット)が黎明期を迎えるとされ、IT業界はさらなる成長を遂げようとしています。

しかし、需要が増大し続けるIT業界は、現在深刻な人手不足です。

労働者の減少

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まず第一に考えることは、人口減少局面に入った日本の、「働き手の人口が着実に減っている」現象です。

「団塊の世代」が引退し、新卒世代の人口は、現在主力の「団塊ジュニア世代」と比べその約6割に過ぎません。

IT業界は成長産業ですから、人材を喉から手が出るほど渇望していますが、そもそも人材の絶対数が減っているのが現実であるために、なおさら「人材不足」感が増幅しているものと考えられます。

少なくとも東京オリンピック開催にともなう建設やインフラ整備の需要で2020年までは安泰であろうといわれる建設業界も今深刻な人手不足に悩んでいるそうです。労働のなり手不足は成長産業こそ受ける打撃は深刻なようです。

IT業界の人手不足はなぜ起こるか

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IT業界の職場環境

かつて、バブル全盛の時代に「きつい」「汚い」「給料が安い」職場のことを3K職場と呼び、特に日本の高度成長を下支えしたブルーカラー職業が忌み嫌われた風潮がありました。

バブルがはじけるとこうした声はなりを潜めるようになりましたが、現在ではIT業界に「きつい」「帰れない」「給料が安い」の新3K職場のイメージが定着しつつあります。

もちろん新3K職場という言葉は、不名誉なことこの上ありません。IT業界の名誉のためにいえば、実際の統計では、システムエンジニアの年収は「まずまず高い」といえる水準ですし、総じて残業時間も長いわけではありません。

 

厳しい生存競争を生き残れるのは歴史を顧みてもほんの一部ですから、大部分は身を削る努力も報われずに敗れ去っていきます。敗れ去ってしまった企業で働いていた人からすれば、思い出したくもないブラック企業として記憶に深く刻まれるでしょう。

そして、ブラック企業という評判はITの発達によって尾ひれがついてあっという間に拡散されていくものです。昨今問題になっているフェイクニュースのように、SNS上でうわさ話レベルのことがあっという間に事実のように広がってしまいます。

最近の学生は、ブラック企業という言葉に非常に敏感になっています。真偽が定かでないような話も、ブラック企業という評判があれば警戒して近づこうとしない人が多いのです。皮肉にもITの発達がIT企業が敬遠される大きな原因となってしまっています。

IT市場の拡大

ソーシャル、ゲーム、通常の大手事業会社でも、どんどんITを活用する事業分野が拡大しているのが背景としてあります。
WEBアプリベースのサービスも増えてますし、IoTと呼ばれる家電、衣服、メガネ、時計などの所謂有形製品でも、IT技術と切り離せないものになってきました。

その結果としてIT技術者を求める業界・会社・市場が大きく増えており、IT技術者の人材不足となっているのです。

IT技術者の高齢化

基幹システムを構築していた技術者が高齢化し、定年退職したという点です。

とくに最近問題になっている汎用機エンジニアの不足要員として考えられる理由です。

汎用機だけでなく、最近ではWebやゲームなどの制作に携わるエンジニアが若手の中では多いこともあり、基幹系システムエンジニアの職に就いている人材が減少している傾向にあると言えます。

低い年収

最近では大手インターネット企業・メガベンチャーと呼ばれるような会社では新卒からエンジニアに1000万近い給与・年収を提示する会社も増えてきましたが、それでも日本のエンジニアの給料は、海外、特にアメリカのシリコンバレー等と比べ少ない傾向にあります。

激務の割に給料が安いと、エンジニア目指す人が減少していた背景はあると思います。

ただし、最近では、国や大手民間企業も、エンジニア不足に悩み、エンジニア教育を叫ぶ流れが増えてきています。

また、Google、Facebook、Amazon、Apple、マイクロソフトなどのアメリカの大手IT企業のプロダクトが日本でも有名になり、人気企業となってきた事もあり、小さな子どもを持つ親御さんも、自分の子供にはそういった企業に入ってもらいたいと夢を託して、手に職にもなるエンジニア教育に熱心な親が増えてきていると聞きますので、少しづつですが今後流れは変わってくるかもしれません。

IT技術の変化が激しい

IT業界では技術の変化・進化が激しく、技術を一つ習得したと思えば、その技術が廃れていくという状況も起こり得ます。技術者の高齢化が進んでいて、新しい技術の習得に時間がかかるようになってしまうと、業務に充てる時間も減ります。

もちろん優秀な若手が少なくなっていることも上げられますが、技術者の高齢化が質的な不足が生じている主な理由と考えられます。

経済産業省の調査によると、現在不足しているIT人材は約17万人と推計されており、今後一層の人材不足が危惧されています。
経済産業省はこの調査結果を踏まえ、IT人材確保のための解決策を発表するなどしており、あらゆる企業でも人材確保のために動き出しています。

人手不足の解消法

多彩な人材の活躍支援

女性やシニアの人材を活用する方針も各企業で検討されています。
経済産業省の調査(IT 人材の活用・確保に関する調査)によると、女性やシニアの人材を活用することによって人材不足が緩和されるという狙い通りの結果が得られたほか、女性人材については『職場が活性化する』、シニア人材は『ノウハウの継承が可能になる』という結果が出ています。

つまりシニア人材は長年の経験で培ったノウハウを用いて人材育成をすることもでき、女性人材は職場環境の改善にも繋がるということがわかりました。
しかし、それと同時にシニア人材は「新しい業務知識や技術への対応力が低い」、「人件費が高い」ということも挙げられ、女性人材についても「離職率が高い」ということや、「マネジメントが難しい」ということなどの課題も挙げられています。

これらの課題を克服しながらも人材確保に努めていくことは、これから当分の間はどの企業でも大きな課題になりそうです。

IT教育

小学校や中学校、高校などの授業で「情報技術」について、深い内容の教育を施すようにし、世間一般の関心を増やす機会をつくることが大事であると考えられます。
また、試験やセミナーなどIT教育の場を増やすことで、現存しているIT技術者のスキルをアップさせることも重要視されています。
そうすることで一人ひとりの作業効率を上げ、更に社内で新しい人材の教育に力を入れることができるとし、積極的に取り組んでいる企業が多くなっています。

IT業界のイメージ向上

始めに挙げたIT技術者に対するマイナスイメージを払拭するために、ITをより魅力的な業界にすることも重要であると言えます。
例えば3Kを例に挙げるとすれば、「きつい」という要因は、社員を増やして作業を分散させることで一人ひとりの負担を軽減させ、解決できます。

「給料が少ない」要因については、その原因は様々ですが技術者本人のスキルによって給料が上がることも多いです。特にフリーランスエンジニアの場合はスキルや経験によって報酬が変わることがほとんどなので、資格を取得したり経験を積むことで収入を上げることは可能であると言えます。
「帰れない」という要因については、人材教育が進めば作業スピードも上がるので結果的に残業量を減らし、解決することができます。

 

このようにIT業界の現状は決して待遇的にも、イメージ的にも良いというものではありません。しかし、これからのIT教育や職場環境、待遇の向上などでこれからのIT業界の改善は期待できるのです。また、人手不足に関しても近年ではインドや中国などからも優秀な人材を取り入れる会社もあります。

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