製造業の人材確保のために

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人手不足ににる製造業の変化

人手不足で生産やサービスを制限するケースが運輸業だけでなく、製造業も含めて広がりを見せてきた。このまま労働力不足が継続すれば、2030年には日本の潜在成長率はゼロ%ないしマイナスに落ち込むとの試算もある。

一方、人口減少は市場規模の縮小を招き、製造業を中心に雇用の固定化は「人余り」につながるとの予測もある。将来の日本経済は、労働需給のミスマッチがさらに拡大しそうだ。

深刻化する人材の減少

国立社会保障・人口問題研究所によると、15歳から64歳までの労働力人口は、2017年の7578万人から27年には7071万人に減少。さらに30年には6875万人まで落ち込む。

日本総研・主席研究員の牧田健氏は、現状の生産性を前提とすると、労働投入量の減少に伴い、2030年代終わりには潜在成長率が現在の0.8%程度からゼロ%に低下。2040年代に入ると、マイナスに転落すると予測する。

ある経済官庁の幹部は、人手不足が特定の業種から幅広い分野に広がるようなら、生産や成長率に悪影響が出る可能性があり、そうした点を注視していくとの見解を示した。

実際、6月ロイター企業調査では、あらゆる業種で事業制約への懸念がうかがえる結果となった。人手不足により今後3年間、事業を制限せざるを得なくなるとみている企業は全体の17%に達した。

製造業の人手不足にロボット

少子高齢化によって日本では全産業で労働力不足が進んでいる。2007年の団塊世代の一斉退職を契機に大きく取り上げられ、10年を経てさらに深刻さが増している。当時は、ベテラン技術者の退職による技術継承や流出が話題に上がったが、いまは人材不足とその対策が大きな問題となっている。

中小企業の人手不足

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経済産業省が発行した「2016年版ものづくり白書」によると、生産現場の人手不足を感じている企業は、製造業全体の57%。企業規模別でも、大企業の60%、中小企業の57%が人手不足に悩んでいる。

その対策として省人化投資を行っている企業は36%にとどまり、行いたいが実施できていない企業が46%となっている。大企業は68%が何かしらの省人化投資で対策を打っているのに対し、中小企業で人手不足解消に向けて手を打てているのは35%程度。特に中小企業の人手不足と、その解消に向けた対策が喫緊の課題となっている。
現在、日本の労働力人口は減少を続けており、2060年には現在の6500万人から4792万人まで減少するという調査もある(社会保障・人口問題研究所調べ)。

今後も人手不足はずっと続いていき、自然に解消する見込みはゼロに近い。企業自らが対策を打っていかないといけない状況となっている。

ロボットの普及

労働力不足に対し、有効な解決策として期待されているのが、ロボットや機械と人との協働である。これまでロボットや機械は、人ができなかった3K作業(キツイ・汚い・臭い)を人の代わりに行ってきた。

例えば自動車業界における溶接や塗装、エレクトロニクス業界における部品の装填など、主に大企業が中心となっていた。
それに対しいま進んでいるのは、現在人が行っている作業を手伝うサポート役として、または人が無理をして頑張っている作業を代理として行うためにロボット、機械を導入し、人の作業負担を減らし、作業効率を上げようという取り組みである。

特に、大企業でも未だに人手に頼ったやり方で行っているピッキングや整列、包装などの準備工程や、中小企業を対象に進められている。安倍首相を中心とする日本経済再生本部でも、2020年における組み立てプロセスのロボット化率を大企業で25%、中小企業で10%に高めることを目指している。

ロボット普及の課題

経産省では、中小企業へロボットを普及させていくためには①導入コストの引き下げ、②導入効果の見える化、③導入方法の明確化が重要だとしている。
ロボットは単体を購入すれば使えるというものではなく、ソフトウェア開発や動きを教示するティーチングが必須となる。そのためロボット単体価格だけでなく、それらを含めたトータルコストの引き下げが大事となる。

現在、ロボットメーカー各社から、小型で安全、しかも設置やティーチングが簡単で、導入コストを大幅に削減できる「協働ロボット」が登場しており、大企業から中小企業まで事業規模、業界を問わず引き合いが多くきているという。
また効果の見える化や導入方法に対しても、経産省は実証実験などを多く行っていくことで事例や効果を示せるような取り組みを進行中。

さらに、ユーザーとロボットメーカーの間をつなぎ、実際にロボットを現場に導入する存在としてロボットシステムインテグレーターの不足も課題としてあげられている。

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