工業での深刻な人手不足について

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工業の人手不足にどう対応するか

人手不足による経営への影響が深刻化している。日本経済が長期にわたる回復傾向にあるなかで、労働力の不足は、その足かせとなる。IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)、ロボット技術を活用した効率化・省力化も有効な手段になるだろうが、企業にとって火急の課題である人手不足の解消に生かすまでには多くの時間と費用がかかる。有効かつ迅速な対策が求められる。
帝国データバンクが発表した2017年5月の景気動向調査によると、人手不足による負担増もあって景気回復が一服したと指摘している。国内景気は、東京オリンピックや震災復興需要などで建設関連がおう盛だったものの、景気DIは前月から横ばい。

ただ今後は、海外リスクが懸念材料としながらも輸出や設備投資が牽引し、景気の回復傾向が続く見通しとしている。
この一服感は大企業より中小企業の方が顕著だ。同調査によると、大企業の景気DIは4カ月連続で改善した一方、中小企業は4カ月ぶりに悪化した。

人手不足により派遣スタッフの確保が難しくなった人材派遣を含む「サービス」など5業界が悪化している。
人手不足による影響を聞いたところ「新規業務に取り組みにくい」「技術者不足による受注機会の損失を招くことが多い」といった現状が示された。先行きについても時間管理など従業員の働き方改革、残業時間管理が重要となり、人件費をいかに業績にリンクさせるかが課題といった声があった。
人手不足に音を上げた宅配便最大手、ヤマト運輸のサービス見直しが話題になった。市場競争およびユーザーニーズに応えるばかりに労働力とのバランスが崩れた結果ともいえるが、企業にとって、この見極めが一層重要になってくるだろう。

化学産業を含む製造業にとっても頭を悩ませる問題である。
政府は先ごろ閣議決定した経済財政運営の基本方針(骨太の方針)で、人材の育成・活用力の強化を重点の一つに据えた。働き手の能力やスキルを向上させる人材育成・人材投資の抜本拡充などを掲げている。成長戦略のなかでIoTやAIの積極活用も促しており、これをもって長期的には効率化・省人化に寄与すると見込まれる。

人手不足をロボットで代用

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2017年7月2日、中国紙・参考消息は、中国が日本の工業用ロボットを「爆買い」しており、日本企業が生産拡大に努めていると伝えた。

日本ロボット工業会は今年の工業用ロボットの生産額を過去最高の7500億円と予測している。中国では内陸地域の経済発展に伴う出稼ぎ労働者の減少や、一人っ子政策のもとで成長した若者が製造業への従事を敬遠する傾向により、製造業で人手不足が発生しており、工業用ロボットのニーズがますます高まっている。

このニーズにこたえるべく、日本をはじめとするロボットメーカーが中国事業を積極的に展開するとともに、生産の拡大に努めている。日本企業は中国にテクニカルセンターを開設したり、生産拠点を拡大するなどの動きを見せている。

少子高齢化が加速している日本も深刻な人手不足の問題に直面している。食品業などこれまでロボットが使われてこなかった業界でもロボットの有効利用を真剣に考えるべきとの声が出ている。ロボット業界と中国の「爆買い」、日本の少子高齢化、産業のIoT化などとは密接に関わりあっている。各ロボット企業の盛況は今後さらに一定期間続きそうだ。

水産加工などでは外国人の導入も求人と求職のニーズが一致しない「雇用のミスマッチ」が、東日本大震災の被災3県(岩手、宮城、福島)で深刻化している。沿岸部の基幹産業である水産加工業は外国人技能実習生の受け入れ増加に期待しているが、この制度には「途上国支援に名を借りた労働力確保」との批判も出ている。「外国人頼み」が進む被災地の課題は多い。

同社は震災の津波で大船渡湾に面した工場が全壊し、2012年9月に再建を果たした。大船渡港で水揚げされた魚介類を全国に出荷している。

特に秋は、本州一の水揚げ量を誇る大船渡港のサンマの内臓を取り除いてパック詰めする作業で多忙を極める。しかし、被災地の基幹産業にもかかわらず人手不足が深刻で、売り上げは震災前の7割にとどまる。「もっと人を雇えれば、業績を伸ばすことができるのだが」。菅原会長は表情を曇らせる。

岸各地では復興工事が進み、大船渡職業安定所管内では求職者1人当たりの働き口を示す有効求人倍率(原数値)が1月は1・82倍と高水準。しかし、水産加工業は敬遠されがちで、震災前から中国人を中心にした外国人技能実習生に頼ってきた。

震災後に被災3県で激減した実習生は震災前を上回る人数になったものの、以前のように頼れるわけではない。この間、実習生を多数送り出してきた中国は、日本を抜いて世界第2位の経済大国に成長。

菅原会長も「中国の生活水準が高くなり、何が何でも日本で稼ぐ気にならないのでは」と気をもむ。実際、同社は13年から2年間で6人を採用したが、うち4人は「実習生同士のそりが合わない」などの理由で、いずれも1カ月余りで帰国してしまった。

外国人技能実習制度には「労働力として使い捨てている」との批判もあり、実習生向けに良好な住環境を確保するなどの課題もある。同社の場合、宿舎が津波で全壊し、現在は事務所を改造して実習生に住んでもらっている。業界内には「仮設住宅の空き部屋を使わせてもらえれば助かる」との声も出ている。

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