工場は人手不足にどう対応するか

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工場の人手不足と解消法

強まる人手不足感

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日本政策金融公庫総合研究所の製造業を調査対象とした2017年4月の従業員判断指数(「不足」の割合から「過剰」を引いた値)はプラス19.4で、1995年の調査開始以来最高を記録しました。

その背景には景況感の高まりのほか、労働生産人口の減少があると同研究所は分析しています。

製造業に対するイメージ

製造業と言うと「力仕事があるのでは?」「休日が少なそう」「専門の知識がなければ採用されないのではないか」という不安や疑問が先行しがちです。製造業の本来の状況を伝えていかなければ、根本的な人材不足解消は見込めないと言います。

この状況を受け、国や企業は、製造業のイメージアップに取り組み始めています。それが、製造業での労働環境を整備するための「5S活動」です。これは「整理・整頓・清掃・清掃・躾(しつけ)」を意味していて、労働環境を整え、安全・快適に働けるように工場を改善する取り組みです。

人手不足対策の背景

GDPに占める製造業の生産額の比率は、2015年でほぼ20%。その推移を見ると、国内経済のサービス化の流れから比率はゆるやかな下降傾向にあります。しかし、まだまだ日本の経済のために製造業は強くあってほしいもの。また「ものづくり日本」という言葉にあるとおり、優れた設計開発から職人技とも言える丁寧できめ細かな仕上がりの技術は、経済的な競争力として維持・発展させたい資産でもあります。

これまで製造業は工場の海外進出をすすめてきましたが、限定的とはいえ、為替の関係や国内生産技術の高さの見直しなどで、付加価値の高い製品を中心に製造拠点を国内に回帰させる動きもあります。

少子化が人手不足に拍車をかける

日本社会の大きな課題でもある少子化問題も、大きく影響しています。仕事の数は増えても、若者の数が増えなければ人手不足は解消されません。また、大手企業へ就職したい安定志向の強い若者も依然多く、中小企業では人材の確保がしづらくなっています。

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工場の働き方改革

日本の製造業はまだまだ国内の働き手を必要としていることから、工場などの現場改善が求められます。

工場での人材管理の重要性

人手の確保が難しいのなら辞めさせないこと、それには現場の安全や衛生の確保のほか、スキルアップの機会を提供するなどでモチベーションの向上を図ることではないでしょうか。しかし、現実は難しいものがあります。

人材サービス会社が製造業の人事部門にヒアリングした結果によると「人材の定着(17.0%)」「能力開発・キャリア形成」(16.0%)「労働時間管理(長時間労働)」(15.5%)を人事上の課題として挙げています。

関心の高いテーマとしては「メンタルヘルス対策」(45.5%)「高齢者雇用」(45.5%)「多様な人勢・働き方の活用」(41.5%)「ワークライフバランスの取り組み」(36.5%)「労働力不足」(32.5%)となりました(日研トータルソーシング・製造業200社調査)。

これらの結果を見る限り、抜本的な働き方改革が求められているのは明白で、早急に手を打つべき事項であると理解できます。

工場改革の兆し

このような状況を放置しておくことで、近い将来に人事上の大きなリスクを抱えることになるのは間違いなさそうです。

そこまで至らなかったとしても、忙しさのあまり後輩を指導できず後継者が育たなかったり、高齢の労働者への配慮で課題が増えたりすることが予想されます。いずれにせよ、現在より状況が悪化することが見込まれます。

ITやAIの導入

こうした問題を解決する手段としては、機械化や自動化の導入が考えられます。従来は人手削減のイメージがありましたが、労働者人口が縮小する現在では、「人と機械の共存」がテーマとなります。機械化や自動化が労働者の削減に直結するとは限らないと言えるでしょう。両者が一体となって生産性を高め、若い世代に技術が伝承される環境を作ることが一番大切なのです。

一例として、これまで人が介在していたルーチン作業などをロボット化することを考えてみましょう。その効果として中堅クラスの労働者や技術者に後輩の育成や、業務の改善プランの時間が増えれば生産性が向上します。さらに給与に反映されるまでに至れば、「創意」と「やり甲斐」が両立できる理想の状況が生み出されることになるでしょう。

製造工程以外でも伝票や図面の電子化や、すでに稼働している機械をインターネットに接続してデータ管理をするIoT(モノのインターネット)などは、効率化やトラブル回避の最適手段で、テーマや対象はかなりあるはずです。

ポイントは、付加価値が低く、生産性の悪い業務を積極的に機械化・自動化、そしてIT化するということです。その結果、残る創造性を求められる仕事を技術者が担当することになり、現在の人材の能力の最大化が図れることになるわけです。

人手不足の解消

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人手不足を解消するためには、労働環境を見直すだけでなく、企業側と職を得たい人をつなげることが大切です。政府の「ものづくり白書」(2015年版)でも「ものづくり人材の確保と育成」がモノづくり産業の大きな課題として提示されています。

その課題を解決する取り組みとして、白書では「専門的な技術を学べるポリテクカレッジ(職業能力開発大学校/職業能力開発短期大学校)のカリキュラム見直し」や、「ものづくりマイスターと連携したモノづくりの魅力を発信するイベントの実施」「女性技術者の育成」などを例として挙げています。

相互理解

今、日本の企業は全体的に人手が不足しています。特に製造業・運送業・接客業・医療などの人手不足が目立ちます。どれも、専門のスキルがなければ就職できないのではないか、体力勝負のきつい仕事が待っているのではないか、というネガティブなイメージを持たれがちです。

しかし実情はまったくイメージと違う場合が多いです。モノづくりの現場は、国も連携して改善しつつあります。モノづくりに興味があるなら、町の商工会議所や公民館で、まずはワークショップ体験をしてみてはいかがでしょうか。

人材育成の重要ポイント

  • 即戦力になるように効率の良い教育を行うこと
  • 組織の一員として工場の方針を理解し、自ら創意工夫しながら成長する自発的人材を育成すること
  • 出来るだけ長く工場に居続けてもらい、すぐに辞めないような仕組みを作ること

この3つが、中国の工場における人材育成の重要ポイントと考えられます。

教育はOJTとOFF/JTを織り交ぜて行う

OJTは一般に、職場に一定期間配属させ、実際の業務を経験させ、教育する事で早く現場の業務を覚えるには有効ですが、これだけでは、どうしても業務を体系的に理解することがむずかしく、また通常の流れと異なった突発業務も入ってくるので、教育方法としては完全ではありません。

そこで会社全体や、個別業務の流れなどを体系的に習得させる教育方法としてOFF/JTも織り交ぜて実施します。OFF/JTでは会社の方針、社会人としてのルール、仕組み(仕事のルール)などの教育が主体となります。

OJTはよく、間違った解釈で、職場に配属したまま何のフォローもされないままになってしまうケースがありますが、そこは配属先の管理者に理解してもらい、OJT計画書を作成、日々の結果を記録するなどのきめ細かい管理が出来るような運用ルールが必要になってきます。

人事制度との連携が重要

実は教育制度と人事制度は、切っても切れない関係です。制度相互を連携させ、社員のモラールアップ・動機付けの効果が得られるような仕組みを構築します。

具体的には、一定の教育を受けることによって、職能資格や技能認定資格が与えられ、基本給や手当のアップ、昇格の判断基準となるような仕組みを作って、結果を社員にも見えるよう公開することが必要です。それによって、達成感や、将来の見通し、次へチャレンジするという意欲が湧いてきます。

また、個人面接、罰則制度、優秀社員の表彰制度、改善提案制度、誕生会、憩いの場を設けるなどの配慮も、出来るだけ長く工場に居続けてもらうための有効な手段ではないかと考えられます。

PDCAを回す仕組みが必要

半期毎、一年ごとに教育計画をきっちり立てることが必要です。

  • 工場の方針に沿って、教育の方針と目標値を定める
  • 誰に、何を、いつまでに、どのような教育を行うかを決める
  • 進捗を、定期的にチェックし、教育の効果を図るための試験や、アンケートを実施し不足している部分を見直し、次の教育計画にフィードバックさせる
    というPDCAサイクルを回すことが重要なのです。工場の規模や業務内容にもよりますが、100人以上の社員のいる工場では、教育専門の部署を設け教育担当者を置くくらいの配慮が必要になって来ます。
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