介護業界の人材確保のために

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介護福祉の人手不足

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現在、転職市場においては、採用ニーズに対して人材が足りない「売り手市場」が続いているが、中でも深刻な人手不足に悩まされているのが介護業界。

実は、介護業界に入職する人は年間23.7万人にも上るが、一方で22.4万人が離職しているという。そのうち、13.4万人は他業界に転職。つまり、せっかく介護業界を志して入職したにもかかわらず、多くの人が1年程度で介護業界に見切りをつけてしまったことになる。

介護業界は今、かつてない人手不足に直面している。厚生労働省によれば、今年6月の介護関連職の有効求人倍率は3.31倍(実数)。全職種平均も1.26倍(同)と高水準が続くが、これを大きく上回る。

求職者1人当たりに何件の求人があるかを示すものだが、介護関連職は2014年以降、毎月ほぼ2倍台で推移しており、昨年12月には3.6倍と過去最高値を記録。今年に入ってからも毎月3倍台が続き高止まりしている。

「介護施設の需要はあっても従業員が集まらずオープンできないケースが相次いでいる。規定の人員配置基準をクリアできず閉鎖に追い込まれた施設も出始めている」。介護業界関係者は実情を語る。

優秀な人材の確保が利用者の信頼獲得、ひいては収益に直結するだけに、大手各社は逆風下での採用強化と人材のつなぎ留めにしのぎを削っている。

介護事業者はこの問題に対応すべくいち早く組織改革を進め、人材の定着に注力するべきである。

介護施設での慢性的な人手不足はなぜ起こるか

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介護施設では、介護士および看護師が慢性的に不足しており、マンパワー不足に伴い働いている人が過重労働となっています。人手不足の原因として3点、ご紹介いたします。

低所得で生計が成り立たない

メディアなどでも報じられているように、介護職はとにかく低収入です。介護職の夫を持つ家族は、妻が働かないで生活できる家庭はごくわずかとなっており、共働きなのが現状です。

そのため、家族を養っていかなければならない男性介護職員は、自らが夢を持ち介護職を選んでも、退職する人が後を立ちません。その結果として、働き盛りの世代が人手不足となります。

多忙で有休が取れない

有休を消化できる介護施設は、ほとんどないと言っても過言ではありません。そもそも、人手不足であり、有休を取るどころか公休自体もやっと取ることができる状態となります。

その中でも、特別休例えば冠婚葬祭などで他の職員が休んだ場合は、休み返上で他の職員が働かなければならない状況となります。

さらに、高齢化社会のわが国は、介護施設を利用する高齢者が増えたものの、介護職員がいないことにより、働いている介護職員への負荷が大きくなり結果として多忙となります。

そのため、多忙の上有休取得も厳しいと言うことから、疲労困憊で退職する人も少なくありません。

正職員よりパートが多い

介護保険改正に伴い、介護職員への給与アップなどの話もありましたが、実際施設運営は厳しく給与のアップもほとんどないのが現状です。

また、給与アップどころか、施設運営のために正職員よりもパート職員の数を増やしているのが現状としてあります。そのため、正職員への負荷が大きくなり、給与が安いのに過重労働と言うことから離職していく介護職員は少なくありません。

働く介護職が皆平等であれば違うのかもしれませんが、正職員一人に対し残りのスタッフがパート職員と言う介護の現場がある以上、離職率は減らないのが現状としてあります。

介護職は全国で80万人も足りなくなる

現在、介護業界の現場を担う介護職は、約180万人います。これが、2025年までに約80万人足りなくなるという予測が出されています。特に不足しているのは、自宅に来て介護をしてくれる、在宅介護を支えるヘルパー(訪問介護員)です。

実際に介護をしていればわかることですが、介護施設は、安くて安心なところはどこも満室です。特に、公的な介護施設(自治体や福祉法人が運営している)である特別養護老人ホーム(特養)は、公式には50万人以上が待ちの状態で、現実には100万人規模で待っていると言われます。

そうなると、ほとんどの人は、在宅介護を選択しなければならないのです。しかし、そこに、圧倒的な介護職の人材不足が重なってきます。さらに現在の介護職は高齢化してきており、この退職も重なると考えられています。そうなると、どういうことが発生するでしょうか。

経済原理で考えれば当たり前のことですが、介護職の取り合いが発生していきます。すると、介護保険の適用外であっても、優秀な介護職を雇えるお金持ちが、他の人よりも高い報酬を提示して、介護職はそこに集まるようにもなります。

するとますます、普通の人のところには、在宅介護のためのヘルパーが来なくなってしまいます。これは、介護施設でも同じことです。

より大きな待遇を提示できる介護施設のところに人材が集中するようになるので、結果として、安くて安心な介護施設というものは、なくなっていくでしょう。

介護職の人材不足が、日本の格差社会をさらに進めてしまう

自宅に来てくれるヘルパーがいない、介護施設にも入れない(民間の介護施設は現在でも平均で月額25万円程度)となると、もはや、自分で全ての介護を行うしかありません。

もしかしたら、親の介護が必要になったら、妻に介護を任せようと思っている男性もいるかもしれませんが、これは無理です。

今は昔とは違い、兄弟姉妹が少ない時代であり、また、妻も仕事をしていることが多いのです。そして妻にも両親があり、そちらの介護もあります。

現代という時代の特徴は、仕事をしながら、主たる介護者として親の介護をしなければならない人が対多数になるというところにあります。

本来は、そうした事態に備えるために、私たちは、40歳のときから介護保険を支払って来たのです(その自覚がない人も多いのですが)。

しかし、このまま行けば、在宅介護には、ヘルパーが確保できない時代がやってきます。そこには経済原理が働き、保険適用外であってもヘルパーを雇えるお金持ちだけが、仕事と介護の両立ができるという状況が生まれてしまいます。

結果として、お金持ちだけが、さらに充実した仕事を進められるようになります。逆に、一般の人は、ヘルパーも雇えない状態になるので、仕事を続けられるにしても、非正規やパートに近い仕事しかできなくなって行きます。

これが、日本の格差社会をさらに進めてしまいます。介護ロボットなども、これからどんどん出てくるでしょうが、当然、安くありません。

介護業界の人手不足の解消法

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介護業界の人手不足の解決策として、
厚生労働省は次の解決策を打ち出しています。

離職した介護人材の呼び戻し

再就職準備金貸付事業の新設 ※2年勤務で返還免除(20万円×1回限り)

新規参入促進(学生)

介護福祉士を目指す学生への学費貸付の大幅拡充 ※ 5年勤務で返還免除(80万円/年×2年) 、定額補助(国庫負担 9/10相当)

新規参入促進(中高年齢者)

ボランティアを行う中高年齢者への入門的研修・職場体験の実施等

離職防止・定着促進、生産性向上

雇用管理改善の推進(コンテスト・表彰の実施、職場定着支援助成金の拡充(当初))
介護施設等の保育所の整備・運営支援、介護ロボット・ICTの活用推進

(引用:厚生労働省)

これから先、高齢化がますます進行することが確実な日本。介護業界の人手不足が簡単に解消される見込みはない。その状況下で、どのように事業所を運営していくのか。

人手を増やす採用も重要だが、もう一つ、スタッフの教育の仕方も重要ではないか。教育次第でスタッフの生産性は変わる。また、仕事に向かう気持ちも変わる。

介護人材の「教育」も、このまま放置してはおけない介護業界の重要課題のひとつではないだろうか。

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